1. フィリピンのファストフード
ジョリビー
ジョリビーはフィリピン国内最大手ファーストフードチェーン店で、フィリピンではマクドナルドより人気がある。
フィリピン華僑のトニー・タンが率いるジョリビー・フード・コーポレーションによる運営で、創業は1975年。元々はアイスクリーム店だったそう。(ジョリビー設立は1978年)
フィリピンの他に、アメリカ、香港、ベトナム、インドネシア、ブルネイ、サウジアラビアに進出しており、日本進出も予定しているよう。
ジョリビー・フード・コーポレーションは、ジョリビーのほか、チャオキン(ファーストフード系の中華料理)、グリニッチ(アメリカ系ピザ屋)、レッドリボン(ケーキ屋)、マン・イナサル(フィリピン料理)、バーガーキング(ハンバーガー)など、フィリピンで人気のレストランを持っている。
ジョリビーはミツバチを模したマスコットが特徴。ジョリビーのメニューは、ハンバーガーとフライドチキンがメインで、それ以外にライスやスパゲッティなど。
ジョリビーではバナナで作られた「バナナケチャップ」を使用しているため、やや甘めの味付けである。フライドチキンについてくるソースはグレイビーソースである。
ハンバーガー、フライドチキンといった西洋食以外に、フィリピンの伝統的な食べ物であるパラボックやバッチョイ(セブ伝統料理で日本のラーメンのようなもの)も販売している。
ジョリビーがフィリピン人の間でマクドナルドを超える人気を保持している理由は、地元の食文化に根ざしたメニュー展開にある。
フィリピン人好みの甘い味付けや、フライドチキンと彼らの主食であるご飯を添えたセットメニュー、主食以外にもスパゲッティとコーラのセットといったメリエンダ(おやつ、軽食)用のメニューも充実している。
一番人気のメニューはフライドチキンとご飯のセット「Chickenjoy(チキンジョイ)」(126ペソ/約305円)。フィリピンではフライドチキンはビスケットやパンではなく、ご飯と一緒に食べるのが一般的。
地元の小さい子どもたちはこちらのお店でバースデーパーティーを開くのもよくあることで、ケチャップたっぷりの柔らかく茹でたスパゲティー(48ペソ/約115円)は、子どもが大好きなメニュー。
チャオキン Chowking 超群
フィリピン最大手のファーストフード中華料理専門店。
チャーハンから野菜炒め、ラーメンに肉まん、シュウマイまで定番中華が一通り揃う。
中華料理の影響を受けたフィリピン風焼きそば「パンシットカントン」は試してみたい一品。
中華ゴマ団子「ブッチ」、さまざまなトッピングが楽しい「ハロハロ」などデザートも各種あり。下記ハロハロの項に写真あり。
マン・イナサル Mang Inasal
Mangとは、ダガログ語で年上の男性を呼ぶときの頭に付ける言葉で、英語だとMr.やMs.にあたる言葉。
イナサルというのは、マリネ液に浸して炭火で焼き上げるという調理方法のこと。
チキンや豚肉の炭火焼定食を提供している。特徴は、ライスのお替わりが無料。手を使って食事をしている現地の人もいる。
チキンイナサルとおかわり自由のご飯、スープのセットは99ペソ(約226円)。
バングースというフィリピン産の淡白な魚のグリルもオススメ。すだちを思わせるカラマンシーとしょう油をかけて、シンプルに味わう。
副菜には、 トマトと玉ねぎをトッピングした焼きナスに「バゴオン」と呼ばれるアミの発酵調味料をかけたフィリピンの定番おかず「エンサラダ・タロン」(25ペソ/約60円)がおススメ。
グリニッチ Greenwich
ハワイアンピザというピザが人気。ピザのほかにもチキンやラザニア、スパゲッティなどのメニューもある。
値段はセットで150ペソほど。店内で食べられる他、テイクアウトもできるので、お店の外で売られているテイクアウトのピザをたくさんの人が買って帰っている。
ゴールディラックス Goldilocks
フィリピンスタイルのパン・洋菓子・伝統菓子・料理のファーストフード。
フィリピン料理の定食などが、店内のカフェスペースで味わうことができる。
また、小包装されたパンやケーキなども食べることができる。ほかにも、クッキーやキャンディなどはお土産にも最適。
レッドリボン Red Ribbon
人気のケーキショップ。
とにかく甘いので、日本の洗練されたスウィーツの味に慣れた日本人には、シンプルな甘すぎかも。
ミスタードーナツ
現地の日系レストランについては、「フィリピンで行く現地日系の外食・コンビニ・小売」のページをご参照下さい。
2. 伝統的なフィリピン料理
パンシットカントン pansit canton
フィリピン料理の中でも、日本人に親しみやすい料理と言えば、麺料理のパンシット(Pansit)。見た目は日本のビーフンや焼きそばのよう。
これは、地元では、日常的に食べている料理で、高級料理であるレチョン(豚の丸焼き)などと違い、価格も安い。
単品でも普通に美味しく、フィリピン料理の独特の甘い味付けやクセも少ないのでフィリピン料理が苦手という人におススメ。
大抵はカラマンシーが添えられているので、カラマンシーを絞って柑橘系の爽やかな香りを楽しみながら食べるのがフィリピン流。
米好きのフィリピン人らしく麺料理のパンシットとライスを一緒に食べるというのが普通。
パーティには必ず出されるカジュアルなディッシュ。
パンシットビーフン
麺はビーフンと同じでフィリピン風ビーフンとも言える料理
パンシットソタホン
春雨を使ったパンシットで弾力性がある麺を中華風の味付けで食べる
アドボ adobo
アドボはフィリピンの代表的な家庭料理で、フィリピン人の国民食。もともとスペイン料理のアドバード(肉の漬け焼き)を起源としている。
語源はスペイン語で「マリネする」または「漬ける」を意味する動詞アドバル(adobar)。
アドボ(Adobo)とは、フィリピンの肉や野菜の煮込み料理の名称で、酢が使われることが多く、常温での保存性を高めた料理法。
材料は鶏か豚のいずれかを使うのが代表的で、鶏肉と豚肉を両方使うこともある。
日本人の口に合うので、これを注文すれば間違いない。
シシグ sisig
豚の耳や皮といった部位を細かく刻んだものを、みじん切りにした玉ねぎやにんにくと一緒に鉄板で炒め、醤油や酢、唐辛子等で味付けしたもの。
日本人の口に合うが、少し油っぽいので、油が苦手な人は注意。
カレカレkare kare
オックステール(牛の尾)やモツを色々な野菜とピーナッツソースで煮込んだもの。
ちなみにカレカレという言葉はカレーとは関係ない。
バゴオン アラマン(小エビの塩漬け)と一緒に食べる。
最初はピーナッツソースの濃厚さとバゴオンの臭さに抵抗を感じる人も多い。
シニガン sinigang
フィリピン料理を代表する料理の一つで、タマリンドを用いた酸味のあるスープもしくはシチュー。
ハロハロ halohalo
フィリピンの代表的なかき氷のデザート。
ハロとはタガログ語で混ざるという意味で、ハロハロと続けると混ぜこぜにするという意味に転じる。
その名の通りかき氷とミルクをベースとして、各種の果物、甘く煮た豆や芋類、アイスクリーム、ゼリー、ナタデココ、タピオカ、ココナツ、プリン、米やトウモロコシの加工品など、多種多様な材料が用いられる。
日本ではミニストップで売っている。
レチョン lechon
炭火で一頭の豚を丸ごと焼いた料理。
上記の写真は切り分けたもの。
バロット balut
孵化直前のアヒルの卵を加熱したゆで卵。
バゴオン
イワシなどの小魚を塩漬にした調味料
バゴオン アラマン Bagoong Alamang
アミエビの塩漬にした調味料