1. 経済
主要産業は、農林水産業(全就業人口の約30%が従事)でしたが、近年、コールセンター事業等の、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)産業を含めたサービス業が大きく成長し、全就業人口の約55%が従事しています。
BPOはインドを抜いて世界一。コールセンターは40万人以上の雇用を抱えています。
経済成長率は2021年で5.7%。失業率は2022年で5.4%。
在留邦人数は18,870人。
一方、在日フィリピン人数は217,585人(在日外国人全体の10.2%。国籍別では、中国、韓国・朝鮮に次いで第3位)
2. 地理
面積は日本の約8割。7,109の島々があります。
首都はマニラ。
マニラ首都圏 (= メトロマニラ。後述) の人口は、約1,186万人。
これに次ぐ経済圏は、カラバルソン(カビテ州、ラグナ州、バタンガス州、リサール州、ケソン州)。
中部ルソンには、パンパンガ州クラーク経済特区、サンバレス州スービック経済特区があります。
マニラ首都圏(通称メトロ・マニラ ) とは、マニラを中核としたフィリピンの政治、経済、文化、交通及び情報の中心地であり、首都圏(NCR National Capital Region)と重なる都市群のことです。
メトロマニラは、下記の、16市(City)と、1町(Municipality)により構成されています。
- ケソン市 (Quezon)
- マニラ市 (Manila)
- カローカン市 (Caloocan)
- パシグ市 (Pasig)
- ヴァレンズエラ市 (Valenzuela)
- タギグ市 (Taguig)
- ラスピニャス市 (Las Piñas)
- パラニャーケ市 (Parañaque)
- マカティ市 (Makati)
- マリキナ市 (Marikina)
- モンテンルパ市 (Muntinlupa)
- パサイ市 (Pasay)
- マラボン市 (Malabon)
- マンダルヨン市 (Mandaluyong)
- サンフアン市 (San Juan)
- ナヴォタス市 (Navotas)
町
パテロス
3. 宗教
ASEAN唯一のキリスト教国で、国民の83%がカトリック、その他のキリスト教が10%。イスラム教は5%。
国民のほとんどがカトリック教徒で避妊が認められていないことが一因となり、貧しい家庭ほど子供の数が多い傾向にあります。
ベニグノアキノ(ノイノイ)政権は2012年、貧困層の増加に歯止めをかけることが全体の経済成長につながるとして、避妊を認める家族計画法を成立させました。
4. 言語
国語はフィリピノ語。
公用語はフィリピノ語と英語。
80前後の言語があります。
フィリピノ語が何を意味するかは、フィリピン人の間でも見解が分かれていますが、フィリピン人の大多数は、フィリピノ語は単にタガログ語の別名であり、マニラ首都圏で話されているタガログ語のことを指していると考えています。
世界第3位の英語人口といわれています(インド、パキスタンに次ぐ第3位。アメリカを入れれば第4位)。
5. 歴史
フィリピンという国名は、16世紀のスペイン皇太子フェリペ(後のフェリペ2世)にちなんでおり、スペイン遠征隊がイスラス・フェリピナス(フェリペの島々)と呼んだことに由来します。
スペインによる植民地支配が16世紀後半に始まるまでは、中央集権的な統一国家が形成されておらず、バランガイと呼ばれる自給自足の村落が、ようやく地域ごとの連合を築き始めた段階でした。
フィリピン人のルーツは、インドネシアにいたジャワ原人が北上したと言われています。
16~19世紀、スペインによる植民地支配。
1898年、米西戦争に勝ったアメリカは2000万米ドルでフィリピン領有権を獲得。
1941年、日本軍が占領。
1946年、フィリピン共和国が誕生。
6. 人口
2022年、1億1千1百万人。
フィリピンの人口は2022年時点で世界12位。ASEANでは人口2億7千4百万人のインドネシアに次ぎ第2位。
民族はマレー系が主体。ほかに中国系、スペイン系及びこれらとの混血並びに少数民族がいる。
平均年齢は25.3歳
平均寿命は男性67歳、女性76歳
詳細は「フィリピン女性とのお見合い・国際結婚に役立つ雑知識あれこれ」のページもご参照下さい。